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「レクイエム・フォー・ドリーム」 を見ました。 [映画:ラ行]

2000年 アメリカ
監督 ダーレン・アロノフスキー

アロノフスキー監督といえば『ブラック・スワン』がヒットしましたね。
この作品はそれより10年ほど前、まだ低予算で作品を作っていた頃の映画です。

主人公ハリーと彼の母親サラの話が並行して描かれていきます。
ハリーは気軽な感じでドラッグの売人をしています。
最初は相棒と一緒に良い品質の物を仕入れることができ、飛ぶように売れてどんどん儲かっていきます。
恋人マリオンと一緒にお店を出すという夢のため、積極的に売ろうと意欲的ですが、なかなかそう上手くはいかず、自分達が「試す」分さえなくなるようになってきました・・・。

母親サラは、夫に先立たれて子供達もあまり遊びに来ず、一人で暮らしています。
そんな彼女にテレビ出演の申し込みをしないか、という勧誘がきました。
早速申し込んだ彼女は、いつか来る出演の日のためにダイエットを決意。
クリニックで処方された薬が効果抜群で、どんどん痩せて気分もハイになっていきます・・・!

母と息子がそれぞれ違う形でドラッグにはまって行く様子が淡々と描かれます。
頻繁に切り替わるので、これらのことが同時に起きている、という感じがして良いですね。

しかし、はまってしまうと抜けられないドラッグは怖いですねー。
ドラッグを手に入れるために更にやばい世界に足を踏み入れてしまったり。
サラのように、最初はそれと気づかずに中毒になってしまうケースも怖い気がしました。

サラを演じたエレン・バースティンはすごかったです。
最初の頃との変わりっぷりに、本当にこれはやばい・・・という感じがヒシヒシ伝わりました。

独特のテンポの映像や、ドラッグを摂取した時の主観的な感覚が反映された歪んだ映像など、低予算で作ったという話ですが、とてもこだわって作っているなという感じがしました。
繰り返されるテレビの映像なんかも「本当に起きている事なのか、それともサラの見ている幻影なのか?」と分からなくなってきて印象的でした。

確かに救いのない話なんですが、主人公達に寄らず離れずな距離感なので、変に鬱々とすることもなく見れました。
この独特の温度感というのでしょうか、それはその後の作品にも同じような印象があるので、アロノフスキー監督の特色なんだなーと思います。
次はどんな作品を作るのか気になる監督の1人なので、楽しみにしたいと思います。







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コメント 1

coco030705

こんにちは。
ダーレン・アロノフスキーの「ブラック・スワン」本当におもしろかったですね。この人は心理的な恐怖を描くのがうまいですよね~。映像が独特でアーティスティックですごい才能だと思います。

by coco030705 (2013-03-10 10:54) 

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