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翻訳文学ブックカフェ [本]

新元良一  本の雑誌社

著者の新元氏と、柴田元幸、小川高義、村上春樹などの名翻訳家と言われる方々とのトークセッションの記録。
翻訳を始めたきっかけから翻訳に対する考え、仕事の進め方など、興味深いお話が満載。

この本に登場する11人の翻訳家の方々は、それぞれ個性的でありながら共通するところも多いなと思いました。
もっとも、その共通項がないと、翻訳家にはなれないんでしょうが・・・。
特に、それぞれが好きな作家、好きなタイプがあるということ、ピッタリの日本語が見つかった時にとても喜びを感じることなどに「なるほどなあ」と思いました。

翻訳したい作家をどのように見つけますか?という質問には、「自分より変かどうか」(岸本佐知子氏)、「写真を見て決める」(青山南氏)
「ヘンタイ(笑)」(越川芳明氏)など、なかなか面白い答えが・・・。
全員のお話を読んでみると、翻訳というのはやはりその本に対して「面白い」「ぜひ紹介したい」というところから始まるというのがよく分かります。
作品に対して「愛」を持った翻訳家さんたちが訳した本は、やはり日本語として読んでも面白いと思います。
それに比べると、論文のようなものはこ難しい日本語になっていて、読みにく!っていうのがありますよね、たまに・・・。

ところで著者の新元良一氏、皆さんのお話を非常によく引き出していると同時に英語圏の文学にとっても詳しい人なんですが、ニューヨーク在住のライターなんですね。
と思って調べてみると、『本の雑誌』や『ダ・ヴィンチ』などにコラムや書評を書いておられるようです。
こんなところにもコラムを見つけました。
http://www.recoreco.jp/column/detail.jsp?id=19

備忘のため、気になった本をメモしておきます。まだまだありますが・・・。
『シカゴ育ち』   スチュアート・ダイベック   柴田元幸訳  白水Uブックス
『フェルマータ』  ニコルソン・ベイカー  岸本佐知子訳   白水Uブックス
『アンダーワールド』  ドン・デリーロ   上岡伸雄・高吉一郎訳  新潮社
『アメリカン・サイコ』  ブレッド・イーストン・エリス   小川高義訳  角川文庫
『くそったれ!少年時代』  チャールズ・ブコウスキー   中川五郎訳  河出文庫
『日の名残り』  カズオ・イシグロ   土屋政雄訳   ハヤカワepi文庫


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