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「カナリア」 を見てきました。 [映画:カ行]

2004年 日本
監督 塩田 明彦

某カルト教団が集団殺人テロを起こした後、主人公の12歳の少年とその妹は児童相談所に引き取られる。
少年の祖父は少年の引き取りを拒否し、妹のみ連れ帰る。
祖父から妹を取り戻すため、主人公は児童相談所を抜け出す。途中で出会う少女と共に、祖父の家を目指す。

・・・といったお話です。
まず印象に残るのはカルト教団施設の内部の描写です。
モデルになっている教団は実在したところですが、テレビのニュースなどでも中の様子などは見れませんから、映画で描かれているのがどの程度リアルなのかは分かりません。
でもきっとこんな感じだろうと思わせるものがあります。
あのロゴとか大丈夫なんですかね?見ている方がドキドキするぐらいです。


その施設に、主人公の母親が主人公と妹を連れて「出家」します。
主人公は母親と別の生活を余儀なくされ、時々は反抗しつつも施設内で友達も出来たりして、うまくやっていくようになります。
なんと言いますか、親が盲信するのは勝手だけど、子供も巻き込まれていく様子は痛いですね・・・。
真っ白な状態から純粋培養され、教団が全てと信じてしまうのは当然のことですから。
他にも、関わったことのない自分が見てもリアル過ぎる描写にいたたまれなくなることもしばしば。
元信者がぼそりと言うセリフ、「俺達って一体何してたんだろう」・・・。
主人公の祖父の家に書かれた「謝罪せよ」とか悪意いっぱいの落書きなど・・・。

ラストも前向きでいい感じなのですが、正直これからも大変だろうと思ってしまいました。
「自分が何者であるかを自分で決めなくちゃならない」・・・主人公は12歳でこの命題を背負うことになります。
一緒に見た人はここに一番感銘を受けてましたね・・・。
12歳でそんな決断を迫られる世の中になっているのか、と。
確かに自分が12歳の時を思い起こすと、そんなことを考えたこともなく、漠然と夢とかマンガとか見てたなあと思うわけです。
まあ実際のところはよく分からないのですが、子供が考えなくてはいけないことは昔より遥かに多いのかも知れません。

どうでもいいことですが、ヒロインの女の子、小学校の時の同級生に似てたな・・・。
雰囲気あんなだったよな〜と余計なことまで思い出してしまうのでした。

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コメント 2

kimion20002000

TBありがとう。
教団施設の内部は、一部を除いては、オウムなんかでも、公開していました。マスコミも、取材で、撮影しています。サリン生成工場とか、教祖の部屋とか、そういうところは、別ですけどね。
by kimion20002000 (2006-05-30 02:14) 

トミュウ

> kimion20002000さま
コメント&TBありがとうございます!
教団の中の様子、ある程度公開されていたんですね。勉強不足でした。
本当にあんな感じだったのか・・・と思うと、やはり恐いですね。
見た後もいろいろ考えさせられる映画だったと思います。
by トミュウ (2006-05-31 00:44) 

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