「くたばれ！ハリウッド」 を見ました。 [映画：カ行]
2002年 米
監督 ブレット・モーゲン & ナネット・バースタイン
『ゴッドファーザー』『ローズマリーの赤ちゃん』などの超有名映画を世に送り出した、パラマウントのロバート・エヴァンズ。
この映画は彼が自ら著した自伝が原作になっています。
俳優を志すもなかなか芽が出ず、兄の会社を手伝っていたエヴァンズですが、『千の顔を持つ男』で一躍トップスターに躍り出ます。
彼は「指示されて演じるのではなく、決定権を持つ位置に立ちたい」と思い立ち、当時まだあまり大きな会社ではなかったパラマウントに入社します。
これまでの映画とは異なるアプローチ「感動モノ」の『ある愛の詩』を製作し、映画は大ヒット、主演女優のアリ・マッグローと結婚。
噴水とバラの豪邸で、世界一幸せな生活を送るはずでしたが・・・。
『ゴッドファーザー』の製作に付きっきりでいるうち、妻をスティーブ・マックイーンに奪われる。
コカインでつかまる。
関わってもいない殺人事件の容疑者としてマスコミに叩かれる。と、すごい勢いで坂を下っていきます。
精神病院に入ってしまうほど打ちひしがれた彼の復活は・・・？といった、なんともドラマティックな構成になっているわけです。
ドキュメンタリーという形式ではありますが、独特の手法として「エヴァンズ自身の語りと過去の映画や写真のコラージュ」だけで全編撮られていることです。
50年代ポップアート風、70年代風・・・と時代の流れと共に変遷していくのも心憎いです。
やりようによってはとってもつまらない映画になりそうなこの作品を面白くしているのは、やはりエヴァンズ本人の人生が面白いからでしょうね。
本当に「映画的」な山あり谷あり（ま、都合の悪いこととかはスルーしているところもあるみたいですけど）な生きざまです。
また彼の「映画は良い脚本だ」というポリシーもほんとにその通りだと思います。
SFXでもン億円の製作費用でもないんですよね・・・。
原題は「The Kid Stays In The Picture」、「くたばれ！」なんて刺激的な言葉はないんですが、邦題はそういったエヴァンズの映画観から取ったものだろうと思います。
原作も相当面白いとのこと、機会があったら読んでみたいです！
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2004/03/26
- メディア: DVD
確かにこの映画はエヴァンスの人間性があって成立していますね。映画プロデューサーは、孤独でものすごいストレスフルな仕事です。だから大成功しても一歩踏み間違えると地獄に堕ちるんです。とても怖い職業ですが、魅力もあるんですね。この映画、後にTVシリーズになりました。私はみていませんが、どのようなものなのでしょう。興味あります。
by DSilberling (2005-11-02 09:58)
こんばんは。
トミュウさんのスキンも変わりましたね。わたしも、2，3回変えてみました。（笑）
ところで、この映画すごくおもしろそうですね。アリ･マックグロウって人妻だったとはね。知らなかったです。マックイーン、かっこいいもの、仕方ない、仕方ない・・・（人生あきらめが肝心）
この方の人生って、映画向きですよね～。今度見てみます。
by coco030705 (2005-11-02 23:41)
> DSilberlingさま
nice! & コメントありがとうございます！
確かに、映画プロデュースの仕事って本当に大変そうです・・・。
観ている立場からするとあまり意識しないポジションなのに、地獄も天国も紙一重・・・そこの境界が非常に難しいといいますか。
それだけに成功した時の喜びは大きいのだろうな〜と思います。
TVシリーズにもなったというのは初めて知りました〜。見てみたいですね！
by トミュウ (2005-11-03 00:33)
> ココさま
こんばんは！コメントありがとうございます。
そうなんです、地味にスキン変えてみました（笑）。
結構増えて、楽しくなりましたよね。
正直、わたしもマックイーンだったら仕方ないよなあ・・・と妙に納得してしまいました。
シンプルな語り口だからこそ、エヴァンズの人生のドラマチックさが際立っていたように思います。
見たらぜひ感想お聞かせ下さい！
by トミュウ (2005-11-03 00:54)