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東京大学のアルバート・アイラー(赤) [本]

東大ジャズ講義録・キーワード編
菊地成孔・大谷能生 著
メディア総合研究所

前作(?)「歴史編」に続く、東大で2004年度後期に実施された菊地・大谷両氏による講義録です。
後期では毎月テーマを決め、それについて「歴史編」よりもより突っ込んだ内容についての講義があり、最終日に関連分野での第一人者がゲストに来て、講義&質問にて1テーマを終了、という形式で行われたようです。
それぞれの月のテーマはこのようになっています。
・ブルース(飯野友幸氏)
・ダンス(野田努氏)
・即興(大谷良英氏)
・カウンター/ポスト・バークリー(濱瀬元彦氏)

歴史をだだーっと追っていく青アイラーと比較すると、もっと実学的というか、音に関する話が出てくることが多くて、実際に音を鳴らすとよりよく分かるんだろうな〜と思いながら読んでいました。

ブルースについては、ちょっと取っ付きにくいというか、何を選べば良いのかと手を付けられないでいた部分もあったのですが、やはり多くの音源・文献紹介があるので、まずここからはじめてみようかなという気になりました。
また、ブルースの「詞」についてもいろいろと知ることが出来て、そうなんだ〜と思うところが沢山あり、勉強になりました。
ダンスの回は、宮廷ダンスに始まりUR、P-ファンクに至るまで幅広く、新しい方は知っている名前もいろいろ出て来ましたが、「西洋の足踊り」と「日本の手踊り」、そしてアフリカ方面の「体幹のダンス」という分類には目からウロコというか、ああ本当だ〜と少し感動のようなモノを感じました。
野田氏登場の回は非常に興味深かったです。テクノやハウスへの繋がりとか、実際ある程度はリアルタイムだったにも関わらず、改めてまとめてあるのを知ると、面白い時だったんだなと思います。
そして即興の回は、なんといっても大友氏が登場した回の「本には載せられない」話が満載だった所が笑えました。
楽しそうだな〜という雰囲気が文章からも伝わって来ました。
最後の濱瀬氏の回は、正直難し過ぎて、読んではみたけど理解できず・・・といった感じでした。
でも、本文中にもありますが、日本発のメソッドとそれを実際に「作った人」がそれについて話す、ということ自体がすごいことだな〜と。

読んでいて「聴いてみたい」「読んでみたい」と思うモノがいくつもあったので、少しずつそれらをチェックしてみたいと思います。
公式サイトが最近もちょこちょこ更新されているのも嬉しい限りですね。
音源リストとか、大変役立ちそうです。

東京大学のアルバート・アイラー公式サイト
http://www.jazzlogic.net/


東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編

東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編

  • 作者: 菊地 成孔, 大谷 能生
  • 出版社/メーカー: メディア総合研究所
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本


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