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「魔笛」 を見てきました。 [映画:マ行]

2006年 イギリス
監督 ケネス・ブラナー

正直なところ、それほどクラシックには詳しくないんですが(高校のとき管弦楽部だったのに)、モーツァルトの傑作の「完全版」そして「ケネス・ブラナー」の2つのキーワードに惹かれて、見に行きました。

舞台はなんと第1次世界大戦下のヨーロッパです。
広い草原から、そこに巡らされた塹壕の中をすいすいと走り、そして主人公の姿を捉える長回しのオープニングは鳥肌モノです。
そして毒ガスに教われそうになる主人公タミーノを3人の従軍看護婦に救われるところから、話が始まります・・・。

「娘を悪者ザラストロの手から取り返して」と鬼気迫る歌で頼まれたタミーノ、見せられた写真の女性に一目惚れし、助けに向かうことにします。
ここで写真の中でヒロインが歌いだし、そして脳内ビジョン?の中で2人で踊る・・・こういうのは映画ならではの表現だなあと妙に感心しました。
そこから先も、映像の面白さを存分に生かした場面ばかりで、音楽についてあまり詳しくなくても楽しめます。
夜の女王の戦車に乗って登場シーンとか、途中に出てくるアリアで流れ星さながら夜空を飛び回るところとか、笑えるんですよね。

ストーリーも、オペラとしても初見だった自分には、善と思っていたものが実は逆だった・・・というなかなかすごい展開に結構驚きました。
やっぱり歌としての都合とかもあるのかもしれませんが、筋が通らないところもあるんですが・・・ラストの「試練」もちょっとアッサリし過ぎのような気がするし。
ただ、そういう部分も含めて完全に映画にする、という監督の思いというか、そういうのは非常に良かったですね。
そして映画の中での現実の色合いを押さえた感じと、妄想?の中の色鮮やかな感じとか、全体的にトーンは一緒でも雰囲気がそれぞれ異なって新鮮な感じがしたのも良かったです。

もっと優等生的な感じの映画なのかな?と予測していたけど、いい感じにアレンジされていて面白かったです。
逆に舞台劇としての「魔笛」はどんな感じなんだろうという興味もわいてきましたし、オペラ初心者に指南するという役割もシッカリ果たしていると思います。

全体にほぼ切れ間なく流れる音楽はやっぱり、すごかったですね。
全部という訳ではないけど、聞いたことがある曲もあったし、やっぱりモーツァルトはすごいなーという感じです。
今回はストーリーを追いかけるのに注力してしまったところもあったので、もし次回見る機会があったら今度は曲に重点をおいて見てみたいと思いました。


↓こちらはサントラ

映画「魔笛」オリジナル・サウンドトラック

映画「魔笛」オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ, ヨーロッパ室内管弦楽団, ジェイムズ・コンロン, ジョセフ・カイザー, エイミー・カーソン, ベン・ディヴィス, シルヴィア・モイ, ルネ・パーペ, リューボフ・ペドロヴァ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: CD


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コメント 2

coco030705

こんにちは。
ケネス・ブラナー久々の監督作品ですね。
大阪ではもう終わってしまって、とっても残念です。
またどこかでやっていたら、ぜひ見たいと思います。
あまりクラシックには興味がないんですが、きっとこの映画の
曲はどこかで聴いたな~というものばかりなんでしょうね。
それだけモーツァルトはポピュラーな音楽家だということですね。
by coco030705 (2007-08-25 17:39) 

トミュウ

> ココさま
こんばんわ!nice!、コメントありがとうございます!
わたしもそれほど詳しくないですが、知っている曲もあって楽しかったです。
ストーリーも予想外の展開が面白かったので、機会があればぜひ!
隣の隣に座っていた男性はもうノリノリ♪って感じで見ていたし、やはりファンは日本にもとても多いんだな〜と実感しました。
by トミュウ (2007-08-26 23:05) 

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