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「魍魎の匣」 を見てきました。 [映画:マ行]

2007年 日本
監督 原田眞人

京極夏彦の大ヒットシリーズの中でも最高傑作と名高い作品の映画化です!
実はわたしは原作の方は最近の作品しか読んだことがなくて、公開を前に慌てて読んだんですが結局間に合わず・・・という微妙過ぎる状況で見に行きました。

舞台は戦後すぐの昭和27年の東京、ここでは少女連続殺人事件というものが起きて世間を怖がらせています。
探偵榎木津、作家の関口君と編集者の鳥口君、そして刑事木場修が それぞれ同じ位の時間に別の事件の調査に関わることになります。
そんな風に、まず最初にオムニバス形式といった感じで主要な登場人物の紹介を終わらせ、さらにそれぞれの出来事が「同時に」起きているという描写は面白いと思いました。
あれだけ長い原作を2時間位にするには、こういう手だてが有効だろうなと。

キャラクターについては賛否両論あるのは当然ですし あえて何も言いませんが、永瀬正敏が演じていた前作の関口君と比べると、今回の椎名桔平の関口君は鬱っぽさが少なく、もっと斜に構えたような感じのキャラクターになっていましたね。
榎木津、京極堂と3人がそれぞれ話をしだす所とかは、実際に年齢も近いということで気が合っているっぽい様子が出ていて悪くなかったと思います。

時々、大真面目なんだけどそれがかえって滑稽に見えるようなシーンが入っていたりして、ちょっと笑えました。
全体としては、原作をそれほど読み込んでいなかった自分としてはちょっと何がなんだか・・・という所はありましたかね。
これだけ「立った」キャラクターがたくさんいるので大変だろうとは思いますが、スポットを当てる人物はもっと絞った方が良いのかも知れないな〜と思ったりしました。

映像的には、特に研究所に入ってからのちょっと近未来みたいな舞台設計が興味深かったですね。
あえて時代考証に忠実に行くのではなく、SFっぽい感じで・・・というのも面白かったと思います。

正直なことを言えば、原作がこれだけ良くできた作品なのだから、もうちょっとやりようはあったんじゃないかという思いは確かにあります。
やっぱりなんというか、とっ散らかった印象があるんですよね。
とはいっても前作の時に「次も映画化したら良いな」と思っていたのが実現した・・・しかも前作とほとんど同じキャストで!のは素直に嬉しいと思いますし、今後も果敢に挑戦してもらえたらなぁと思います。


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