「美しき冒険旅行」 を見てきました。

1971年　イギリス
監督　ニコラス・ローグ

これまた某特集上映の１本で、特に予備知識などない状態で見ました。
1972年にひっそりと公開された「幻の名作」と言われている作品だそうですね。

舞台はいきなり砂漠の真ん中、普段は学校に通っている姉と弟は、父親に連れられて砂漠に来たはいいものの、いきなり父親は２人を道連れに自殺をしようとします。
なんとか巻き込まれずに済んだものの、車は爆発しあたりは一面の砂ですが、とにかくどこかへ行かなければ・・・とあてもなく歩き出します。
まだ小学１年生位の弟を背負って必死に歩き続ける姉ですが、見つけた池が次の日には干上がってしまい、どうしようもなくなってしまいます・・・。

そんな中、この付近に狩りをしに来ている１人の原住民の少年と出会います。
なんとか水のある所を教えてもらい、その後も行動を共にすることにします。
言葉は通じないものの、原住民の少年と姉弟は次第に心を通わせて行きます・・・。

驚くほどの大自然の描写に圧倒されます。
砂漠や岩山、そしてジャングルまで・・・そこで暮らす動物達も登場したりして、「宇宙船地球号」かと思うくらいです。
姉（足綺麗過ぎ）が澄んだ水の湖で全裸で泳ぐシーン、それと代わる代わる映る狩りのシーン・・・深読みすると何かのメタファーかと思ったりもしますが、この対比といずれも美しい映像に感動しきりです。

これ、どうなって終わるんだろうって思いながら見てましたが・・・。
最後はちょっと悲しい形で、それでいてアッサリ終わってしまいますが、その時に体験したことはいつまでも忘れることはない・・・って感じですかね。
登場人物は本当にほぼ３人（と父親？）、自然を撮るというのはこういうことなのかもなぁと思うと同時に、美しいだけではなくその過酷さも十分に感じ取れた作品でした。

WALKABOUT 美しき冒険旅行

• 出版社/メーカー: ブロードウェイ
• メディア: DVD