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「バーン・アフター・リーディング」 を見てきました。 [映画:ハ行]

2008年 アメリカ
監督 ジョエル&イーサン・コーエン

『ノーカントリー』でアカデミー賞を受賞したコーエン兄弟の最新作ですね。
コーエン兄弟も、新作が公開されたら見に行きたくなります。今回も期待していました。

CIA調査員オズボーンはアル中のためにクビになり、腹いせに暴露本を執筆しようとしています。
その妻ケイティは、密かに計画している離婚を有利に進めるための資料にと、オズボーンのPCのデータをCD-ROMにコピーします。
ところがそのCD-ROMがあるフィットネスクラブに落ちていて、それを拾ったのが従業員のチャドとリンダ。
それとケイティの不倫相手の連邦保安官ハリー、5人がなんだか妙な感じで絡んで行く訳です。

チャドはちょっとアタマ悪い感じで、いつもiPodを手放さずヘンなダンスをしています(ネコの手みたいで可愛いですけど)。
モテるために全身整形をするための費用を稼ぎたいリンダは、チャドと一緒に拾ったCD-ROMの持ち主を脅迫することを思いつきます。
持ち主・・・オズボーンに電話してみるものの、逆ギレされてしどろもどろのチャド、結局呼び出すことには成功するもののオズボーンからパンチを食らう始末、まったくうまく行きません。
そこで2人はロシア大使館に持ち込むことにします。

そんなリンダは、出会い系サイトで出会ったハリーと時々デートする仲になりました。
もちろんケイティとも不倫を楽しんでいる旺盛なハリーは、オズボーンが出て行った後のケイティの家にいそいそと上がり込んで・・・そこで衝撃の事件を起こしてしまうんですね。

え〜!というような事件から怒濤のような展開になって行き、あれよあれよという間にラストに・・・というスピード感満載で非常に面白かったです。
どうなるの、これから?と思いながら目が離せませんでした。

豪華キャストの競演も見逃せません。
ハリー=ジョージ・クルーニーの、女たらしでありながら緊急事態に遭遇した時の情けない表情は最高だったし、オズボーン=ジョン・マルコヴィッチのキレるアル中、半ズボン(パンツ?)にガウンという出で立ちも異様で良いです。
女性陣も・・・ケイティ=ティルダ・スウィントンの「ちっ」と舌打ちせんばかりのワル顔も、リンダ=フランシス・マクドーマンドのあり得ないくらいテンション高いところも面白かったです。
そしてチャド=ブラッド・ピット!ちょっとおバカな愛されキャラ、パンチくらって泣きそうになってる所もネコダンスも可愛かったです。

ブラピが途中までしか登場しないのはちょっと残念でしたが・・・この5人以外のキャラも皆良かったし、役者が自分の役を楽しんで演じているというのが良く分かって、見ている方も楽しくなりました。

ただ楽しいだけではなくてピリッとブラックな部分も良くて、特にこんなんでいいの、CIA?と思ってしまうような痛烈な批判が盛り込まれているのが素晴らしいです。
やはり「ただ皆でワイワイやって楽しいね〜」というだけの映画にならない所がコーエン兄弟、やっぱりスゴイです。
表面だけみるとちょっと物足りない所もあったり、話の展開が早すぎてついて行けなかった所もあるんですが、軽めのタッチでグサリと鋭いこの映画、ぜひもう1回見て新たな発見をしたいと思いました。



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hash

こんばんは。
コーエン兄弟らしさに満ちた面白い作品でしたね。
F・マクドーマンドの怪演が印象的で、また見たくなりました。
by hash (2009-06-03 01:33) 

トミュウ

> hashさま
こんばんは。nice!とコメントありがとうございます!
マクドーマンド、たしかに強烈なキャラでしたね。
他のキャラも皆ヘンだし、ジェットコースターのような
話の展開もとても楽しめました。
by トミュウ (2009-06-04 23:10) 

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