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「アルプス颪」 を見てきました。 [映画:ア行]

1919年 アメリカ
監督 エリッヒ・フォン・シュトロハイム

この漢字読みにくいですが「おろし」と読むそうです。
俳優としても活躍していたシュトロハイム監督のデビュー作で、完全なサイレント映画です。

アルプスに登山に来た夫婦ですが、山に夢中で仕事仲間とばかり話をしている夫の様子に、山にそれほど興味がなさそうな妻はつまらなそうな感じです。
そんな妻に詰め寄ってくる1人のオーストリア士官。
女ったらしで有名らしい士官は、周りの女性達を虜にしつつ、妻のことも狙っています。
食堂で妻に詰め寄る時、彼に夢中な店員の女の子がヤキモチを焼くところなど、ちょっと面白かったです。

強引な士官に、妻の方も何となく流されそうになるものの、なんとかなびかずに頑張っているうち、夫と将校が危険な山に行くことになります。
その危険な山というのが、大きな岩がゴロゴロしている「登れるの?」というような山なんですね。
そこで衝撃の結末になる訳ですが・・・。

なんといっても監督自身が演じている士官の妖しさ加減が良いですね。
その後の作品でも女好きな貴族の役柄を結構演じていたようですが、ここでイメージは確立されたのかもしれないですね。

ちょっとコメディっぽい所もあったりして楽しかったんですが、話は結局分かったような分からなかったような・・・。
夫の友人?の山男がもうちょっと活躍するのかと思っていたので、肩すかしって感じもしたし。

でも90年!も前のサイレント映画なのに、映像は結構綺麗で感心しました。
夫婦とその間に入る妖しい男という図式の昼ドラ的展開は、何十年経っても普遍的なものなんですね。
そこに登山という要素が加わることで、奥の深い作品になっている気がしました。

シュトロハイム監督のその他の作品、有名どころでは『愚かなる妻』や『大いなる幻影』などでしょうか、この辺はDVDでも見れるらしいので、ぜひチェックしてみたいと思います。


愚かなる妻  クリティカル・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD



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