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「赤い砂漠」 を見ました。 [映画:ア行]

1964年 イタリア=フランス
監督 ミケランジェロ・アントニオーニ

『欲望』や『さすらい』など、今更挙げるまでもないくらい有名な作品を多く送り出して来た巨匠、アントニオーニの初のカラー作品とのことです。
イタリアの工場都市を舞台にした映画です。

イタリア、ラベンナの工場で技師として働いているウーゴの妻、ジュリアーナは、息子パレリオと共にこの街に住んでいます。
冒頭、無機質な感じの工場地帯の広〜い道路を、ジュリアーナとパレリオが2人歩いてくる様子が印象的です。

ジュリアーナは以前交通事故にあって入院し、退院した今でもちょっと精神的に不安定な状態です。
そんな彼女を見たウーゴの友人のコラドは、何かの助けになればと夫婦をヴァカンスに誘います。
そこでは皆とワイワイと結構楽しく過ごせたのですが、やはりジュリアーナの精神不安定な状態はあまり改善しません。

彼女の孤独やストレスが伝わったのか、パレリオも突然立てなくなり、半狂乱の様相で慌てるジュリアーナ。
しばらくするとパレリオの足は治ってほっとするのですが、彼女の不安は心にのしかかったまま・・・。

パレリオの件を除くとほとんど大きな事件などは起きず、ジュリアーナが工場内を歩いたり人と話したりしている様子が淡々と描かれている、といった感じです。
寒々とした工場や室内の風景と非常に合っていて、見ていて何となくもの寂しい気分になります。

アントニオーニ監督の初のカラー作品だからということもあるのか、随所随所に現れてくる鮮やかな色が非常に印象的です。
普通工場と言われてイメージする金属などのグレーやシルバーの地味な雰囲気とはまるで異なり、この作品の中ではあちこちに原色の赤や青などが使われていて、妙にリアリティのない感じになっています。
1つ1つのシーンがどれも綺麗で、ストーリーよりは映像の方が印象に残っている作品です。
ジュリアーナ役のモニカ・ベッティの美しさもとても印象的・・・ていうか、脚、撮り過ぎ!と思わずツッコんでしまうぐらい「脚」シーン多くて面白かったです。


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