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「恐怖のメロディ」 を見てきました。 [映画:カ行]

1971年 アメリカ
監督 クリント・イーストウッド

俳優としての地位を得たイーストウッドが、監督として初めて撮ったのがこの作品です。
イーストウッド自身が主演のサスペンススリラーです。

イーストウッド演じる地方局のラジオDJデイブは、毎晩電話で「ミスティ」をリクエストしてくる女性と遊び心で一夜を共にします。
その女性イヴリンは、デイブが「これは遊びだから忘れてくれ」と言うのも(そういう宣言しちゃうのもどうかと思いますが・・・)全く意に介せず、デイブの家に押し掛けて食事を作っちゃったりとスッカリ彼女気分です。
実はデイブにはしばらく離れていた彼女トビーがいて、彼女が久しぶりに地元に帰って来たことから、2人はまたヨリを戻そうといい雰囲気になっていきます。

そんなこともあり、イヴリンをちょっと持て余し気味になっていた頃、デイブは仕事の打合せで大手の放送会社の女性社長と昼食を共にすることに。
するとどこからその話を聞きつけて来たのかイヴリンが現れて暴れだし、「そんな女と浮気するなんて!」とわめき立てます。
かなり常軌を逸した行動に、たまらずタクシーを捕まえて押し込んだデイブですが、この仕事も結局ダメになってしまいました。

トビーとの距離は段々縮まり、ついに2人はお互いの気持ちを確かめ合いますが、逆にイヴリンの行動はどんどん異常さを増して行きます。
しまいにはデイブの家に押し掛け、掃除に来ていたお手伝いさんに切り付けたり自殺未遂をしたり・・・。
どんどんエスカレートして行くイヴリンの行動が本当に怖いです。
2面性を持ったちょっと危険な女性を怪演したジェシカ・ウォルター素晴らしかったです。

監督第1作とは思えない位のスリリングな展開とスピード感、そして完成度!本当に面白かったです。
自身が演じたデイブのなんとも言えないお色気がまた凄まじく・・・ちょっと吐息まじりに「次の曲は〜」なんてちょっと、勘違いしちゃう女子たくさんいても無理ないよ!と突っ込みたいくらいでした。
女ったらしでフェロモン全開、自身もそれを楽しんでいるがそのために足をすくわれるという展開は、この映画と同じ1971年に撮られた『白い肌と異常な夜』にも通じるものがあって、女性関係は程々にね・・・という教訓?なんでしょうかね。

今でこそメジャーな感じになって来たストーカー被害ですが、この作品はまだまだそういう言葉が浸透する前の話で、これをモチーフに選んだだけでなく、本当に恐ろしくハラハラする展開の作品に仕上げたイーストウッド監督のすごさを改めて感じた映画です。
今や重鎮となったイーストウッド監督、最初はこんな「恐怖」作品だったのか〜ということを知った上で見ると、以降の作品もちょっと違った視点で楽しめる気がします。
DVDのジャケ写真もカッコよすぎですね!


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hash

こんばんは。
イーストウッド作品が続きましたね。
まだまだ面白い作品がたくさんあるので、どんどん観てください。^^

>そういう言葉が浸透する前の話
とても先見の明のある方ですね。
by hash (2009-09-06 00:30) 

トミュウ

> hashさま
こんばんは!nice!とコメントありがとうございます!
そうなんです、若い頃のを連続で見れて楽しかったです〜。
どんどん見ますよ〜^^
by トミュウ (2009-09-12 21:00) 

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