「地球に落ちて来た男」 を見ました。

以前見た『美しき冒険旅行』が結構面白かったニコラス・ローグ監督、この映画はデヴィッド・ボウイ主演ということで、それだけでも興味深いですね。
公開当時はデヴィッド・ボウイの人気も最高潮の頃で、公開時はどういう感じだったのかと想像するのも楽しいです。

ニューメキシコの湖にUFOが不時着し、これに乗っていた宇宙人が地球に降り立ちます。
滅亡寸前の故郷の星を救うために水を求めて地球にやって来た彼は、英国出身のトマス・ニュートンと名乗り、最新技術の特許で大金を稼ぎだします。
このお金で彼は故郷の星に戻るための宇宙船を作る予定でいるのですが、滞在しているホテルの従業員メリー・ルーと恋に落ちてしまいます。

初めはメリー・ルーが無理矢理押し掛けているようにも感じられるのですが、次第にニュートンにとっても大事な存在になって行きます。
一緒に暮らし、幸せな日々を過ごしていたものの、実はニュートンは故郷に妻子を置いて来ていたのでした・・・。
ついに宇宙船を作り、宇宙に旅立つことを決心するニュートン・・・しかしまさにその時、政府に捕えられて実験体になってしまうのでした！

とまぁSFらしいお話で、宇宙や宇宙人の描写はかなりチープなのですが、デヴィッド・ボウイの人間離れした美しさの効果でなんとなくリアリティが感じられてしまいます。
特に冒頭、ボウイが水を飲み干すシーンは・・・撮影の良さもあって本当に美しいです。
微妙な宇宙人メイクも彼なら似合ってしまうし！
メリー・ルーもちょっと天然入っている女の子って感じでチャーミングでしたね。
宇宙人妻子もかなりステレオタイプな感じで笑えるんですが、それは当時から30年以上経った今見るからであって、30年前であれば「そうそう、宇宙人ってこんな感じ」と思えたのかもしれないですね。

話は結構ダルいところも多いんですが、宇宙人ニュートンの苦悩や後半の展開など、結構シリアスで考えさせられる感じがしました。
完全にB級映画という感じではありますが、全体的に漂う不思議な雰囲気もとても良かったし、結構見応えはあったような気がします。
ニコラス・ローグ監督、なかなか興味深い作品を作ります。他の作品もなんだかんだ言って気になりますね。

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• 出版社/メーカー: UPJ/ジェネオン エンタテインメント
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