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「法と秩序」 を見てきました。 [映画:ハ行]

1969年 アメリカ
監督 フレデリック・ワイズマン

ドキュメンタリー映画の巨匠といわれ、最大6時間!というスゴイ作品もあるフレデリック・ワイズマン監督ですが、その6時間作品も含めた特集上映がありました。
これは90分弱とそんなに長い作品ではないですね・・・。

この作品は、アメリカのカンザス・シティ、最も犯罪率の高い地域の警察官の活動を追っていきます。
ここではいろいろな犯罪が起き、警察官達もそれぞれの状況に応じた対応に大忙しです。

ひったくりにあった女性のバッグの捜索を行ったり、黒人の少年達のトラブルを解決しに行ったり、そして離婚の話をしているうちに暴力沙汰になった夫婦の仲裁など、皆大忙しです。
警察官達は、時に逆上して全然話が噛み合ない人などに対してもじっくり話しかけ、なんとか解決に持って行けるようにといろいろな努力をしているのが分かります。
彼らのお世話になる登場人物達は、大体は黒人であまり裕福ではない人が多いですが、いろいろな人がいるなーと思えてきます。
そして登場人物達が抱えるトラブルも実にバラエティ豊かです。

そういう住民達に対し、時には優しく時には厳しく、淡々と仕事をこなして行く警察官達の姿が非常に印象的に撮られています。
夫婦の離婚関連のエピソードでは、警察だからといって何でも解決できる訳ではないのに・・・と言わんばかりの勢いで「弁護士に言ってくれ」と繰り返す様子がちょっと滑稽でもあり、印象的でもありました。
困ったな〜という感じが伝わってくるのも面白かったんですが、やっぱり警察官もスーパースターではないのだから、心身ともにしんどいと思うこともあるよね、と妙に納得したり。

ドキュメンタリーだから、当然ストーリーがある訳でもなく、毎日こういう日々が繰り返されているのか・・・と実感してしまいます。
そして、登場人物達を見ていると、皆それぞれを主人公とする自分の人生があって、それを一生懸命生きているんだよね・・・とちょっと感慨深い気分になりました。
そういう日々を頑張って生きている人達に対する暖かい視点が、この映画・・・というかワイズマン監督の作品の特徴かな、と思います。
ワイズマン監督作品は多すぎるし長いのも多いし、見るの結構大変なのですが、近いうちに公開する作品も楽しみだし、ちょくちょく見れたら良いですね。


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