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「反撥」 を見ました。 [映画:ハ行]

1965年 イギリス
監督 ロマン・ポランスキー

数々の賞に輝いた『戦場のピアニスト』のポランスキー監督の60年代の作品です。
ずーっと昔にレトロスペクティブで上映されたことがあったと思うんですが、その時は見逃してしまってました。

キャロルは姉のヘレンと2人で暮らしていますが、姉の恋人が毎日のようにアパートにやって来て泊まって行くのに嫌な思いをしていました。
キャロルにもコリンという恋人がいますが、キスした後に口を執拗にゆすぎたくなるくらい、潔癖性だったりします。

ある日ヘレンは恋人と一緒に旅行に出かけ、1人で留守番をすることになったキャロルは、知らない男に教われる夢を見たりと情緒不安定な状態が続きます。
そこにコリンがやってきますが、もう彼女にとってコリンは嫌悪の対象でしかありません・・・。

この作品、ほとんどが家の中でのキャロルの心理状態を描いているという、なかなか興味深い作品ですね〜。
潔癖性がどんどんエスカレートして、世の中の男という男を憎むようになっていくまでの様子が、歪んだ天井などの不思議な映像などで印象的に表現されています。

キャロルのカトリーヌ・ドヌーヴに尽きますね、この作品は!
若くて本当に綺麗だし、妄想にかられだんだん不安定になって行く様子を、ほとんど1人芝居という状態でセリフも少ないのに、素晴らしい演技力で表現しています。

この映画、写真とかタイトルの印象から自分が想像していたのと全然違って、すごーく怖いスリラーでした。
それもドヌーヴの演技力あってのものだと思います。
昔から好きな女優さんですが、更に尊敬できる人になりました。

ポランスキー監督の作品もあまり見ていないものが多いので、古いものも含めていろいろ見たいですね〜。
今後の作品も期待したいと思います。


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