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憂鬱と官能を教えた学校 [本]

菊地成孔 + 大谷能生  河出書房

アテネ・フランセが開設した映画学校「映画美学校」での音楽講座の講義録。
「20世紀の音楽をバークリーメソッドによって俯瞰する」をテーマにし、歴史・実学の両観点からグレゴリオ聖歌〜SMAP(!)に至る商業音楽の変遷を見る。

いつも仕事帰りの電車の中で本を読むので、この本の大きさと重さは持ち歩くのを躊躇するには十分だったのですが、我慢して持ち歩いて読んで良かったと思います。
理論の方はなかなか難しいことも入っていて、ところどころ分からないままスルーしてしまったところもありますが、話した内容の記録なので、読みやすかったです。
しかも、菊地成孔の話が非常に面白い。「やばい、今日は板書し過ぎてペンのシンナー吸い過ぎた」とか、笑える一言もとっても多かったです。
講義は参考のCDを聴いたり鍵盤を弾いたりして進むので、一緒に音を出しながら読むと、もう少し良く分かったかも知れません。いかんせんいつも電車の中なので・・・。

昔音楽をやっていて、見よう見まねで作曲をしていた時期もありましたが、その時この本を読んでいたら、もう少し違ったアプローチが出来たかもしれないという気もします。
印象的だったのは、最後の回での「音楽は人と作るものだ」というお話ですね。
自分で作った曲でも、バンドで合わせ、試行錯誤していく間に「おっ」と思うものが出てきたという経験はわたしもあるので、やっぱりそうなんだなあと。
それともう一つ、講義のテキストにあった菊地成孔の落書き・・・。
「人体がバラバラになっている落書き」とか、「福層女子大の女子は美味かった」とか、ぜひ実物を見てみたかったです。
参考図版にこれも載っていてくれたら良かったのに。


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