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目白雑録(ひびのあれこれ)2 [本]

金井美恵子 著
朝日新聞社

『一冊の本』たる雑誌で連載されているエッセイの単行本化で、名前の通り「1」があります。
でも、いきなり「2」を読んでも全く問題ないし、事実わたしも「1」を読まないままこの本を手に取りました。

著者が日々思っていることとかがもろもろ綴られていくのですが、なんともいえない辛辣な物言いに嬉しくなってしまいます。
力強いというか、さばさばした文章なので思わずくすくす笑いながら読んでしまいます。
内容は多岐にわたっていて、文学に対するものはもちろん、政治に関する批評やサッカー(ヨーロッパサッカーのファンなんですね!)の話も少なくない数出てきます。
やはり、文章って誉めるよりは批判の方が難しいと思うんですよ。それだけの自信も必要でしょうし、自信のためにはそれだけ知識の裏付けが必要ですから。
そういう意味では、金井氏の知識は多いのはもちろんですが、結構幅が広いのに恐れ入ります。
若い作家の文章について言及している部分などもありますが、もちろん読まなければ書くことはできないわけで、なんというか自分の言葉に責任を持っているという感じがすごくしました。

また、ときどき彼女の自宅のネコに関する話が出てきます。
もうあまり若くなく、時々病気もするようですが、ネコに対する愛情もものすごく感じられて、それがまたビシリと言い放つ批評との絶妙なコントラストで面白いです。

一文が長めで、流れるような感じの文章も相まって、なんだかするすると読んでしまった本でした。
引用されている文章や本のタイトル、知らないものが多過ぎてちょっとショック受けましたが・・・。

目白雑録〈2〉―ひびのあれこれ

目白雑録〈2〉―ひびのあれこれ

  • 作者: 金井 美恵子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 単行本


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