「天が許し給うすべて」を見ました。：Pico Pico Journal：SSブログ

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「天が許し給うすべて」を見ました。　[映画：タ行] [編集]

1955年　アメリカ
監督　ダグラス・サーク

メロドラマの巨匠と言われるダグラス・サークのDVD BOXが発売になりました。こちらはそのVol.1に収録された作品の１つです。
当時はとてもヒットした作品だったらしいですね。

主人公のキャリーは夫に先立たれ、２人の子供（もう社会人？くらいの息子と大学生位の娘）と共に上流階級の家に住んでいます。
未亡人とはいえ美しい彼女は、その家の庭の手入れをしている庭師カービーと恋に落ちてしまいます。

よくある「身分違いの・・・」的な展開ではあるのですが、「夫が亡くなる前からつきあっていたのでは」とか、息子からの猛反発、また娘がそのことでいじめられたりと、そう簡単には行かないというところが奥行きを深くしています。
子供のことも考えるし、彼の友人をはじめあまりにもこれまでの世界と違いすぎるため、なかなか一歩を踏み出せないんですね。
そんなことどーでもいいじゃん！・・・とはなかなか言えないのが人生ってもんですかね。

一度は離れる決意をしたキャリーですが、変わらず思い続けてくれるカービーをやっぱり・・・という、話だけだと少女マンガに出てきそうな展開ですが、そこまで暑苦しい感じではないので、思わずこの２人を応援しながら見てしまいました。
それと同時に、社交界の気詰まりさとか、軽く皮肉がこもっているような感じも良いですね。
あらぬウワサを立てられたりするのもこういう世界の姿なのかなと。

年齢や地位、そして家族・・・そういうしがらみはたくさんあっても、それでも自分に正直に生きるってことが一番だよなぁと思ったりしました。
そうはいっても、実際に行動に移すのには結構な勇気と覚悟が必要なこともありそうですけどね。
人生は１回しかないし、後悔しないような人生にしたいな〜・・・と何となく思わせてくれる映画でした。