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「ここに幸あり」 を見てきました。 [映画:カ行]

2006年 フランス=イタリア=ロシア
監督 オタール・イオセリアーニ

前作『月曜日に乾杯!』でイオセリアーニ監督の映画を初めて見て、ほんわかした雰囲気が非常に良くて、この作品も楽しみにしていました。
今回もアットホームな雰囲気と味のあるオジサン役者がたくさんですね。

主人公ヴァンサンは、大臣として毎日忙しく暮らしていましたが、良く分からないうちに失脚し、宿舎を追い出されて地元に帰ることにします。
そこで何人かの友人と再会し、母親の元を訪れ、今は使われていないアパートの鍵をもらいます。
しかしそこに行ってみると、不法入国している人々に選挙されている状態・・・!仕方なく去った彼の頭の上から、住人が汚水をかけて来たりしてさんざんです。
ですが、そこで彼を助けてくれる人物が登場します・・・ロシア人のマチルドは、ヴァンサンを部屋に誘い、シャワーを貸してくれます。

ヴァンサンは昔の友人に会い、女性とデートをし、ギターを弾き、なんというか悠々自適な生活なんですよねぇ。
そしてフランス人(?)らしく、女性にとってもモテるんですよね。ちょっと髪が薄くなったりしているのにも関わらず、なぜ・・・?と思ってしまう位なのですが、自分の好きなことをしているという楽しさが現れてくるのかも知れませんね。
ほとんどこんな風にして生活していく様子がなんとはなしに続いて行くだけなんですよね。大きなストーリーの展開はあまりないです。
ですが、それが良いんですよねぇ・・・。

ある日ヴァンサンを失脚に追いやった大臣・・・彼ももう失脚しているのですが・・・がヴァンサンの元を訪れます。
その時の言葉がとっても印象的です。「自分のことを恨んでいるか」「とんでもない、その逆だ」

地位やお金だけ追いかける生き方ではなく、好きなことを好きな人と行って生きて行く・・・。一種の理想型ですが、こういうのがいいよなぁとしみじみ思いました。
逆にどれだけお金があっても、名声を得ても、「自分らしさ」がないときっと息が詰まるだけですよね。
「無理しなくても、休んでも良いんだよ」と教えてくれたような気がします。
今の自分は仕事をしないと生活できないし、忙しいというのも悪くないと思える状態ですが、疲れた時、ちょっと休みたくなった時などにこの映画をふっと思い出して、力を抜くことも必要かもなと思います。

そういえば、前回書いた『夜顔』にも出演していたミシェル・ピコリがこの作品にも登場します。
全然違う風貌にも要注目です・・・!結構バレバレだったっぽいですが、わたしは全然気づきませんでした・・・。
息子と2人のシーン、ほっとしつつとぼけた味わいがとっても良かったです。


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トミュウ

> COROさま
nice!ありがとうございます!
by トミュウ (2008-01-20 17:15) 

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