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「リミッツ・オブ・コントロール」 を見てきました。 [映画:ラ行]

2009年 スペイン=アメリカ=日本
監督 ジム・ジャームッシュ

ジム・ジャームッシュ監督は新作が公開されたら必ず見る監督の1人で、この作品も楽しみにしていました。
今回は豪華キャストも注目の1つでしたね。

寡黙な男が、空港で2人の男から仕事を受けるシーンから始まります。
「スペイン語は話さないのか?」という合言葉から始まり、「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」という任務を受けた男は、それからスペインに向かいます。
そこで出会うのは、それぞれがコードネームを持った男女達です。
マッチ箱に隠したメッセージをやりとりして次の目的地や指示を得るのですが、彼らはその他にも様々な話をします・・・。

皆、任務とはほとんど関係のない話をします。
ちょっとくたびれた感じの初老の男は、ギターについて・・・。
トレンチコートの金髪の女性は、古い映画について・・・。
そして電車で出会った東洋人の女性は、宇宙の限界や分子について・・・。
などなどいろいろあるんですが、時々どこかで同じ話が出て来たりするのも非常に興味深いです。

主人公が日課とする太極拳とか、美術館で見た絵が何かのキーになっているとか、様式美とでもいうんでしょうかね、繰り返されることによって不思議な魅力が出ているような気がします。
そんな風に、無駄?と思えるような部分が何度も描かれるのに対し、話が進む部分などがいきなり省略されるのも面白いです。

俳優陣は本当に豪華ですごいです。
主人公のイザック・ド・バンコレもなかなか良い味を出していて良かったですが、オスカー女優ティルダ・スウィントンを初めとして、ビル・マーレイ、ガエル・ガルシア・ベルナル、そして日本代表!の工藤夕貴。
皆わたしの好きな人達ばかりなので、彼らがいつ出るのかと思いながら見るだけでも十分楽しめました。
特にビル・マーレイは、これまでわたしが持っていたイメージとは違う雰囲気で良かったです。
もちろんガエル・ガルシア・ベルナルもワイルドな感じでカッコ良かったです・・・。

ストーリーは結構シンプルなのですが、意味深なシーンや謎なんかがいろいろあって、見ている自分も何かの謎解きをしているような気分になります。
結局それがスッキリ解決!という訳には行かないところもまた良いですね。
撮影がウォン・カーウァイ作品でおなじみのクリストファー・ドイルというのも注目していましたが、時々入るスローモーションなどが不思議な感じをアップさせていて良かったと思います。

ジャームッシュ監督作品の独特の雰囲気が、これまで以上にパワーアップしていた感じがしてとっても楽しめました。
今後も楽しみですし、過去作品もまだ見ていないものはチェックしておかないといけないですね、やっぱり。


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