「赤い影」を見ました。：Pico Pico Journal：SSブログ

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「赤い影」を見ました。　[映画：ア行] [編集]

1973年　イギリス＝イタリア
監督　ニコラス・ローグ

『美しき冒険旅行』や『地球に落ちて来た男』など、興味深い映画を撮っているニコラス・ローグ監督のサスペンス映画です。
原題は『Don't Look Now』、まぁ邦題は悪くないんですがちょっとネタバレしてやしないかという感じですかねえ〜・・・。

考古学者のジョンと妻のローラは、２人の子供を連れて別荘で休暇を過ごしていましたが、今度自分が修復を手がける予定の教会のスライドを見ている時、娘を水の事故で亡くしてしまいます。
赤いレインコートを来て池に沈んで行く娘を抱き上げて号泣するジョン・・・。

数ヶ月後、仕事でヴェニスにやって来たジョンとローラは、レストランで食事をしている時に盲目の女性と出会います。
女性は霊媒師で、ローラに「娘さんはあなた達のそばにいる。幸せそうだった」と告げ、ローラはその言葉で少し元気が出てきます。
しかし女性はローラに次に会ったとき、２人に「ヴェニスを去れ」と言います・・・。

最初の赤いレインコートが非常に印象的で、それがまたその後のストーリーに非常に重要なポイントとなって行くという、サスペンス映画の王道と言える様な素晴らしいストーリー展開で、最後まで引き込まれて見ました。
一見怪しげな霊媒師の女性や、この町で発生している猟奇的殺人事件が絡んで来て、不穏な雰囲気と緊張感が素晴らしいですね〜。

ヴェニスの美しい水辺の風景も印象的です。
基本的に船で移動するんですが、その船もうまい感じに生かされていて・・・もうどのシーンも一瞬も見逃せない！という感じでしたね。
ラストの謎が分かった後でも何度でも見たくなる作品です。

この作品の原作者、ダフネ・デュ・モーリアは、ヒッチコックの『鳥』や『レベッカ』の原作でも知られている人だということで。
ヒッチコック作品とも相性良さそうですし、一度原作本も読んでみたいですね〜。